センターで過食が止まる理由は

私が電話相談をしていた頃、
終了が近づく時に、よく、言っていたのは、

このまま相談を終了すれば、数日から数ヶ月症状は止まります。
でも、この相談で、原因の部分について深く触ったわけではないですから、
原因はそのままで、症状だけを止めたということなんです。
これは、「びっくり停止」と言って、急な環境の変化によって、
進学、引越し、結婚、出産・・・等等、
よくあることで、別に無料相談でなくても、これからも起こる可能性はあります。
でも、原因はそのままなのですから、いずれまた必ず再発します。
根本からマグマを減らすためには、自分の原因を知り、心が大きく動く体験が必要です。
それが出来るのが面会です。。。

平気で言っていたのだけれど。
今振り返ると、自分の罪深さにぞっとする。
だって、「過食を止めるには、病気の怖さをぞっとするほど実感すること」と言って
「過食の恐怖」をたたきこんでおきながら、
治す為には、何十万何百万何千万円というお金を、センターの為に積め。
それが出来ないなら、一生病気でいなさいね(カワイソー)。
と 暗に「脅し」ているのだもの。

殆どの子は、そんなに通い続けられない。
一番効果的な通い方は、「つめて」通うこと。と、言われる。
ここに、面会費として出せるお金が160万円あったなら、
(週末のみ土日、2日間16万円として)
10週間、集中して通うこと。
1ヶ月に1回、10ヶ月間かけて通うということも出来るが、
「心を動かす」という点では、「つめて」通うのより遥かに効果が落ちるからだ。
・・・たいてい、普通の経済状況の家庭では、数ヶ月が限界。
その後はどうなるか?
無料で面会に参加する代わりに、
仕事を辞め、「フルタイム」でセンターの活動に従事する。
その場合、回復の速度は「年単位」だと言われる。

ひろちゃんは、お金持ちの家の子が大好きです。
みんなの前で、「あなたは、卒業を保証します」と宣言された子がいました。
その子は、旦那様が歯科医。
実家も経営者・芸術家、という子でした。

ずっと働きながら、センターとつながっていた私。
その頃の仕事は、健常の人にとってだって、殺人的に忙しかった。
無職の「スタッフ」が増え、
「ポカポ活動」に使える時間も体力も、
他のスタッフに較べてあまりにも少なく、
もう「見捨てられる」な、
私が回復する場所はなくなってしまうのだな、
という想いに切迫していた。

その瞬間、過呼吸の発作。
その時何を感じたのか、今でも整理が困難だけど、
怒り・・・だったんだろうなあ、と今では思う。
それでも、感じてはいけない、表現してはいけない、
と、我慢し続けていたから、あんな苦しい症状が出たんだな、と思う。

全く同じに、ある「耐え難い」感情を感じないために、
この、過食嘔吐や、普通には現れないような「症状」が、
病人の身体の上には、現れて来るのだと思う。

やさしいね。
みんな。
誰かを傷つけてしまうような怒りや
悲しませてしまうような感じ
苦しませてしまうような意見を
封印するために、自分の上に不可解な、不便な「症状」を持つ。

この「不便」から解き放たれたいと願う時、
病者は、また再び、その封印した耐え難いものたちと、対峙しなければならない。
間違いなく、地上で最も激しく厳しい戦いなのだと思う。
負けないで。諦めないで。
みんな、一緒に戦うからね。